習慣
Niceに住んでいるおじいちゃんは3~4週間に一度はお便りをくれる。
↓コレはほんの一部
特に血縁関係はないけれど、そんなことはワタシにとってどうでもよく、“遠くの親戚より近くの他人”とはよく言ったもので、異国の地で何の利害もなくたまたま出会い親しくなり、お互いを心配したり思い合ったりする人々は血縁よりも大切なつながりで結びついた家族のようなものだと思っている。だからNiceのおじいちゃんはワタシの大切なおじいちゃんに他ならない。
6年前の夏の或日、Niceから隣町の友人宅へトラムとバスに乗って遊びに行く途中、駅の券売機の調子が悪く困っていたところおじいちゃんが話しかけてきた。親切なことに一緒に機械と格闘してくれた上、「バス停の位置が道路工事のせいで最近移動になったばかりだから」とわざわざ一緒に乗ったトラムを降りて案内までしてくれた。最後に名刺をくれたので後日お礼のハガキを書いたのが始まり。
それからNiceへ行くたび必ずおじいちゃんを訪ねている。遠くの国からやって来た見ず知らずのワタシになぜこんなによくしてくれるのかと不思議になるほどまるで本当の孫のように温かく迎えてくれる。
おじいちゃんはとてもエレガントでシャキッとしていて活動的。携帯電話も持っているけど長年ハガキを収集しているので毎回その中から選ぶのが楽しいらしい。時にはハガキより大きいサイズで手描きの絵や詩なども送ってくれたりと芸術センスにも溢れている。
ワタシはというと、おじいちゃんのペースには負けてしまうけど定期的に絵ハガキを送っている。収集家らしくサイズや構図にこだわりがあるのでお好みに合ったものを探して。
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これはおじいちゃんを含め友人たちが送ってくれたものの一部。ネットを使えば瞬時に近況報告しあえる時代だけど、やっぱりこうしてひと手間掛けて送ってくれたハガキはとても嬉しい。ちょっと時代遅れかもしれないけど人をハッピーにできる習慣はこれからも大切に続けたい。