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↑ お茶ってこういうお花が咲くのね、知らなかった。椿みたいでキレイ。


仏独伊どこでもお茶は”テ“と発音する。

ヨーロピアンなお茶といえば、素敵なティーカップに注がれた紅茶を美味しいお菓子とともに楽しむ優雅なティータイムをイメージする人が多いと思う。本場英国ではもちろん毎日のように紅茶を飲み、スコーンやサンドイッチと一緒に紅茶を楽しむアフタヌーンティの文化があるし、仏でもおしゃれな“サロン・ド・テ”ではエレガントな空間で‘お紅茶’を楽しめたりする。ただ仏独伊の日常生活ではどうかというと紅茶いわゆるブラックティーの部類をレモンやミルクなど入れて飲む人をまわりで見たことがない。

フランスでは日本人にも名のしれたお茶屋さんで様々なフレーバーの”テ”が売られている。柑橘系やベリー類などのフルーツ、バニラ、キャラメル、チョコレートなどの風味づけがされた紅茶や緑茶。健康ブームなのかアジアブームなのか中でも緑茶を飲む人が増えている気がする。もちろん日本人が想像する‘ザ・緑茶’というものの他に上記のようなフレーバー緑茶や更にそこに砂糖を入れて飲んだりする広い意味での緑茶。

仏のお茶屋さん
左から”palais des thés” の柑橘風味の緑茶, ”Kusumi Tea”のバラ風味の緑茶, “Mariage Frères”の紅茶 

周りには日本の緑茶が好きも結構いて特に香ばしいお米の香りに魅せられた玄米茶ファンが多い。


ドイツでは風邪をひいて病院へ行くと「“テ”をたくさん飲んで寝てなさい」と言われて帰される。胃の調子が良くない、よく眠れない、イライラして落ち着かない・・とにかくいかなる身体の不具合が起きても「“テ”を飲んだらいい」と言われる。ここでは“テ”は百薬の長みたいな立ち位置。効能のある植物が配合された多種多様なハーブティーがどこでも簡単に手に入る。

※ちなみに仏や伊では“テ”はあくまで茶葉を使ったもののみ指し、ハーブティはTisane/Tisanaと呼ばれ別カテゴリーという認識。独は“テ”の定義が日本と同じでハーブティもすべてひっくるめる。


イタリアでも”テ”はスーパーに必ず売っているし、最近は健康志向な人には緑茶が人気だったりするようだけど友人・知人の家で”テ“を見たことはない。ハーブティ(Tisana)はあるけど消化促進など効能目的に飲むものという認識のよう。南伊出身の親友はつい最近までミルクティーというものの存在すら知らなかった。「”テ“にミルクを入れるなんて!」って我々が「緑茶に砂糖を入れるなんて!」みたいな調子で怪訝な顔をして驚いていた。


缶・ペットボトル入りミルクティーやレモンティー、アールグレイ味のケーキやプリンがコンビニやスーパーどこでも売っている日本はかなり紅茶好きなのかもしれない、と日本人の友が手作りくれた美味しい紅茶味クッキーを食べながらしみじみそう思った🍪☕

cipollina

愛猫と欧州暮らし。 好きなものは動植物・日光浴・旅・ドキュメンタリー鑑賞・健康的な食事+甘いもの・自分らしいオシャレ。 トレードマークは自前の短髪。 Multiculti(多文化)な日常生活の中で見つけた発見や気付きを思うがままに書いています。

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