フィノッキオ

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日本ではあまり見かけないこの野菜、イタリア語で”フィノッキオ” (finocchio)という。

和名ういきょう茴香、お店ではフェンネルって書かれてあるかも。

白いぷっくりした根の部分は繊維質たっぷりシャキシャキで生で食べても加熱してもOK、サラダの他にグラタンみたいなオーブン焼きのレシピがポピュラー。

南欧地中海沿岸が原産地というだけあってイタリアでは野生で咲いているのを見かけるし、根の部分を食べる以外にもフェンネルシード(種子)は香辛料としてお料理・お菓子に使われたりフェンネルティーとしてよく飲まれている。

なんと言っても特徴的なのがアニスや八角に似た刺激的な香り。初めて出会った時その独特な“オトナ”な香りに『ウゲっ😫』となったものの、友人の子どもたちが美味しいと言って生でポリポリかじっているのを親切なことにおすそ分けしてくれるというのだから断るわけにはいかず無理やり口に入れて飲み込んだ🥴。普通ちびっこってピーマンとかセロリみたいな香りの強い野菜は嫌いだし、ミョウガなんかも大人になってやっと美味しさがわかるってもんじゃないの?!
所変わればちびっこの嗜好も変わるのね・・まぁ日本の赤ちゃんが納豆食べてるのと同じか。。

月日は流れ、今や好きな野菜リストの上位まで上りつめたフィノッキオ。
食べすぎで胃がムカムカした時にフェンネルティーを勧められ飲んでみると意外に美味しいうえ本当に胃腸がすっと落ち着く感じでとても気に入った。野菜(根っこの部分)もなんだかんだ再挑戦を繰り返し食べてたらいつしか美味しく感じるようになったし、今では“フェンネルシード(種子)入り”と書いてあると何でも食べたくなるようになった。

胃腸の働きを促進し消化を助けてくれるので胃もたれ気味の時に最適。他に利尿作用によるデトックス効果や植物性エストロゲンによる女性ホルモン促進効果なんかもある。

健康と美貌維持のため毎日2~3杯飲んでいる。味は全く癖がないので香りさえ慣れてしまえばとても飲みやすい。

クルンっとした素朴なスナックTaralliniは南伊プーリア州の名産品でワタシの好物。特にフェンネルシード入りが大好きで、プーリア出身の親友が里帰りをするたびに買って来てくれる。

伊にはフェンネルシード入りの加工品も多く、サラミやソーセージ、リキュールなど色々ある。

フェンネルは世界最古の植物のひとつで、古代ギリシアではスポーツ選手が体力維持のためにフェンネルシードを食べたり、古代ローマ時代には勇気と力が湧くと信じられていたのでグラディエーターが戦いの前に食べたんですって。
”勇気が湧く”って魅力的、もっと食べよう~♪

生産量はインドがダントツらしく、 フェンネルシード(種子) をスパイスとしてお料理に使ったり、食後の口臭予防に食べるって、たしかに日本のインド料理屋さんのレジのところに置いてあるわね“ご自由にどうぞ”ってお口直しのつぶつぶ。
日本でも長野や鳥取で栽培されているらしいから、じきにコリアンダー(パクチー)やゴーヤに並ぶ”癖あり病みつき野菜”の仲間入りを果たして欲しいと密かに応援している💪🏼


cipollina

愛猫と欧州暮らし。 好きなものは動植物・日光浴・旅・ドキュメンタリー鑑賞・健康的な食事+甘いもの・自分らしいオシャレ。 トレードマークは自前の短髪。 Multiculti(多文化)な日常生活の中で見つけた発見や気付きを思うがままに書いています。

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