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ヨーロッパの家はどれも古くて風情があってお城やお菓子の家のようだったり、まるで絵本に出てきそうなイメージがあるよね。確かに国や地域ごとに屋根・窓・バルコニーの形や、壁の材質・色が違ってその街の特徴的な景色を演出する外観の家屋がある。その一方で、ただの四角いコンクリート団地スタイルや東京で見かけるようなモダンマンションスタイルの家屋も結構ある。要するに“どこにでもありそう”でその国・地域らしさがない。

せっかく欧州にいるのに“らしくない”とがっかりして中に入ってみると実はその国らしいものがあったりする。以前投稿したイタリアでよく見かけるキッチンはその一つ。(https://iroiro-europe.com/2021/08/02/kitchen-cupboard/

例えば窓も一見同じように見えて実は特徴があったりする。
こちらは↓ドイツで最もポピュラーな”Kippfenster”(kippen=傾ける、Fenster=窓)というタイプ

約80年前ドイツで生まれたそうで、9割方の窓がこの形らしい。たしかに自宅・オフィスのどの窓もコレだし、今まで訪ねた家で他のタイプを見た記憶がない。

スライド式に比べて気密性が高いので寒い地域で重宝されていて、北欧やオランダでもよくあるらしいし、スイスの知人宅のキッチンで見かけたこともある。確かにハンドルを下にまわして閉めるとき”ムニュッ”としっかり密閉した感触がある。
フランスやイタリアでも内側観音開き窓が主流だけど、“kippen”(傾ける)して隙間を開ける機能はない。ぱっと見分からないので思わずハンドルを回して試すけど、できた試しがない。独から輸入されて最近の建物には使われたりすることがあるそうだけどまだまだ一般的ではない。

ワタシはこの窓がとても便利で気に入っている。だって開けっ放しでもせいぜい上部15cm くらいの隙間しかないから泥棒は入れないし、愛猫が家出をする心配もなければ、よっぽどの嵐でない限り雨で室内が濡れることもない。換気しながら安心して外出したり寝ることができる。観音開きに全開すれば窓を隅々まできれいに掃除できるのもいいところ。

バルコニーの大きな窓も例外なくこのタイプ。我が家の横幅1.6mくらいの大窓も然り。最初は『いつかこちらに倒れてくるのでは・・』と心配だった😅

『日本にもあったらいいのに~』と思ったけど、実際窓が内側に開くということはその分スペースが必要だったり、カーテンの問題もあるし、網戸なしというのも困るわね。だからやっぱり蚊の少ない涼しい場所でスペースがある家向きなのね。

←こんな珍しいのもある

いつかドイツのホテルなんかに泊まることがあったらぜひハンドルを上向きにぐるっとしてみて。窓が自分の方に倒れてくるのが若干怖いけど止まるから安心して。ご近所の目を気にせず換気したり、ちょっと涼しい夜風を入れながら安心して眠れるから😉

cipollina

愛猫と欧州暮らし。 好きなものは動植物・日光浴・旅・ドキュメンタリー鑑賞・健康的な食事+甘いもの・自分らしいオシャレ。 トレードマークは自前の短髪。 Multiculti(多文化)な日常生活の中で見つけた発見や気付きを思うがままに書いています。

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